こんにちは大阪市天王寺区上本町の上本町NEWYOU歯科・矯正歯科です。
本日は入れ歯の保険治療と自費治療について紹介いたします。
入れ歯の保険と自費の違いとは?
入れ歯(義歯)は、歯を失った場合にその機能や見た目を回復するための重要な治療手段です。日本の歯科医療では、入れ歯には「保険診療」と「自費診療(自由診療)」の2つの選択肢があり、それぞれに特徴やメリット・デメリットがあります。ここでは、その違いについて詳しく解説します。
1. 保険診療の入れ歯
保険診療で作られる入れ歯は、国が定めた材料・方法に基づいて作られます。健康保険が適用されるため、費用負担が3割(高齢者の場合は1〜2割)と比較的安価に抑えられるのが最大のメリットです。
特徴
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使用できる材料が限定されている:人工歯はレジン(プラスチック樹脂)製、義歯床(歯ぐきに接する部分)もレジンが基本となります。
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金属バネが見える場合がある:部分入れ歯の場合、歯に引っかけるクラスプ(金属のバネ)が目立つことがあります。
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見た目や装着感は限定的:見た目の自然さやフィット感は、材料や設計の制約のため、ある程度妥協が必要です。
メリット
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費用が安く済む(3割負担で数千円〜1〜2万円程度)
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全国どこでも同じ内容の治療が受けられる
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保険内での修理や調整が可能
デメリット
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厚みがあり違和感を感じやすい
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材質が劣化しやすく、変色や破損のリスクがある
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見た目が不自然になりやすい
2. 自費診療の入れ歯
自費診療の入れ歯は、使用する材料・設計・製作方法に制限がなく、患者の希望や口腔状態に合わせて自由にカスタマイズできます。費用は全額自己負担となりますが、その分、見た目や快適性、耐久性に優れた入れ歯が作れます。
特徴
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多様な材料が選べる:金属床(チタンやコバルトクロム)やシリコン、ノンクラスプデンチャー(バネのない入れ歯)などが利用可能。
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薄くて丈夫な設計が可能:金属を使うことで入れ歯を薄く作ることができ、違和感が少ない。
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審美性に優れる:自然な歯の色や形、歯ぐきの質感を再現できるため、見た目が非常に自然。
メリット
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装着感が良く、発音や食事の際の違和感が少ない
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長持ちしやすく、メンテナンスを行えば10年以上使えることもある
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見た目が自然で、笑ったときに目立ちにくい
デメリット
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費用が高額(部分入れ歯で10万円〜40万円、総入れ歯で20万円〜60万円以上)
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製作に時間がかかる(精密な型取り・試適を複数回行うため)
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クリニックによって技術や対応が異なる
3. どちらを選ぶべきか?
選択のポイントは、「予算」「見た目」「装着感」「使用目的」によって変わります。
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費用を抑えたい方、最低限の機能回復を求める方:保険診療が向いています。特に高齢者や複数回作り直しが想定される方には現実的な選択肢です。
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見た目や快適性を重視する方、長く使いたい方:自費診療の入れ歯が適しています。仕事で人前に出る機会が多い方、美容意識の高い方、食事を楽しみたい方におすすめです。
また、部分入れ歯の場合は残っている歯に負担をかけない設計が可能な自費診療が優位になるケースもあります。
4. まとめ
保険の入れ歯と自費の入れ歯では、費用だけでなく、素材・装着感・見た目・耐久性などに大きな違いがあります。それぞれにメリットとデメリットがあり、一概にどちらが良いとは言えません。大切なのは、自分の口の状態やライフスタイル、経済的な状況をよく考え、歯科医師と相談しながら最適な選択をすることです。